『市販のドッグフード』を見直してはみたけれど、いったい、どんなドッグフードがサフィーに合っているのか。
ちょっと考えてみたいと思う。
『ドッグフード・ラボ』というサイトを見つけたので、それに基づいて、フードを選んでみたい。
監修者の名前をきちんと出しているサイトなので、信頼に値すると判断した。
このサイトによると、安全なドッグフードの選び方には、下記の「5つの視点」を持つことが勧められている。
- 犬種
- 年齢(ライフステージ)、生活習慣
- 病気・トラブルの有無と症状
- ドッグフードの原材料、製造方法
- 栄養成分
では、サフィーに当てはめて、「5つの視点」から考えてみたい。
サフィーの概要:9ヶ月、ラブラドール・レトリーバー、メス、健康、避妊手術はしていない、運動量は普通、アレルギーなし
- 【犬種 <ゴールデン・レトリーバー>】
- 胃腸が弱い。内臓が小さい。
- 若い頃から、タンパク質を中心に栄養を摂取していく必要があるが、高タンパク食で、骨格形成不全を招く傾向あるので、注意。
- 太りやすい。
- 脂肪分は、オメガ3脂肪酸を中心としたものがよい。
- 繊維源は、穀物・イモ類が好ましい(野菜の食物繊維は、大型犬にとっては固い)。
→ 【大型犬に適した基本的栄養値】ドライフードで、『粗タンパク質:26-30%』, 『粗脂肪:10-15%』, 『粗繊維:8%以下』
2. 【年齢(ライフステージ)、生活習慣 <9ヶ月、避妊手術なし、運動量普通>】
- 離乳してから1歳ごろまでは、「子犬」に適したドッグフードが望ましい。
- 成長期である子犬は、成犬よりも多くの栄養を必要とする。
- エネルギー、タンパク質、脂肪、オメガ3脂肪酸、カルシウム、リンといった栄養成分は、子犬はたっぷり補う必要がある。
→【子犬期に適したドッグフードの成分値】『エネルギー:400kcal/100g前後(350kcal/100g以上が好ましい)』, 『粗タンパク質:25-30%』, 『粗脂肪:10%以上』, 『オメガ3脂肪酸:0.03%以上』, 『カルシウム:0.7-1.7%』, 『リン:0.6-1.3%』, 『カルシウム / リンの比率:1-1.8%』
3. 【病気・トラブルの有無と症状】
→健康だけれど、下痢気味
4. 【ドッグフードの原材料、製造方法】
[ポイント]
- 「BHA, BHT, エトキシキン」は避ける(合成の酸化防止剤で、発がん性があると指摘されているため)。
- 「生肉・生魚」を使用したものが良い。
- 「動物性油脂」は配合していないタイプのものが好ましい。
- 「小麦」を多く含んでいるフードを避ける(アレルギーの原因になるため)。
- 「肉・魚」5-7割, 「穀物・イモ類」3-4割, 「野菜」0-2割 (配合率は、「原材料表示」の順番で推測できる。「肉・魚関連の原料」が最初で、次のグループに「穀物・イモ類」の表示がなされているものを選ぶと良い。)
- 「低温製法」かつ「ノン・オイルコーティング」のドッグフードを選ぶ。
5. 【栄養成分】
- 「栄養成分の極端なドッグフードは選ばない」が鉄則
- ドライタイプで「粗タンパク質:33%以上」, 「粗脂肪:15%以上」, のフードには注意。
- 「粗タンパク質:23-30%」を目安にする。
まとめると・・
【サフィーのドッグフードの成分値の目安】1歳までは、子犬基準でいく
- 『エネルギー:400kcal/100g前後(350kcal/100g以上が好ましい)』子犬基準でいく
- 『粗タンパク質:25-30%』(←成長期なので、30%近くあってもいいな。でも、骨格形成不全になる傾向があるので、30%を超えないものにし、1歳を超えたら、26%ぐらいに落とそうかな。)
- 『粗脂肪:10%-15%』(←ちょっと変えて、上限を設けた)
- 『オメガ3脂肪酸:0.03%以上』
- 『カルシウム:0.7-1.7%』
- 『リン:0.6-1.3%』
- 『カルシウム / リンの比率:1-1.8%』
- 肉・魚関連の原料」が最初で、次のグループに「穀物・イモ類」の表示がなされているもの
- 「生肉・生魚」を使用したもの
- 脂肪分は、オメガ3脂肪酸を中心としたもの
- 繊維源は、穀物・イモ類が好ましい(「小麦」を多く含んでいるフードを避ける)
- 子犬期は、1日3回に分けて食事を与える(胃腸が弱く、内臓が小さいため。成体期になったら、2回を目指しても良いかも。)
- 「BHA, BHT, エトキシキン」は避ける(表示してあるだろうか?)
1歳まではこの方針で行き、子犬期の終わりに、またこの方法で成体期の栄養をみていけば良いね。
これを基に、昨日作成した『これからトライしたい市販のドッグフード』に挙げた3つのフードを、試しに見てみる。
- Wellness Large Breed Complete health. [エネルギー:353kcal/100g (367kcal/cup), 粗タンパク質:29%, 粗脂肪:13.0%, 粗繊維:5.0%, カルシウム:1.3%, リン:0.9%, オメガ6脂肪酸:3.5%, オメガ3脂肪酸:0.75%, DHA:0.10%, 生肉使用, 肉>穀物, 玄米が主要穀物, 添加物の記載は見当たらない]
→エネルギーが少し低いくらいで、全体的にサフィーにフィットしたドッグフード
2. Diamond Naturals Large Breed Puppy Formula. 6lbで、$17.99。[エネルギー:365kcal/100g (414kcal/cup), 粗タンパク質:27.0%, 粗脂肪:15.0%, 粗繊維:3.5%, DHA:0.05%, カルシウム:1.2%, リン:1.5%, オメガ6脂肪酸:2.0%, オメガ3脂肪酸:0.3%, 生肉使用, 肉>穀物, 羊肉が主、主要穀物は全粒玄米]
→少し脂肪の割合が高く、オメガ3脂肪酸が他の2つと比べて、半分以下だね。羊肉もサフィーはまだ食べたことがないから、どうかな?
3. Blue Buffalo Life Protection Large Breed Puppy Food. 15lbで、$37.98。[エネルギー:364kcal/100g (386kcal/cup), 粗タンパク質:26.0%, 粗脂肪:15.0%, 粗繊維:5.0%, DHA:0.1%, カルシウム:1.2%, リン:1.0%, オメガ3脂肪酸:0.75%, オメガ6脂肪酸:2.5%, 生肉使用, 肉>穀物, 玄米が主要穀物]
→これも脂肪の割合が高め。でも、オメガ3脂肪酸もしっかり入っていることと、鶏肉が主に使われているので、サフィーにとっては慣れた味かもしれない。2位のDiamond Naturalより、サフィーに合っているかもしれない。
面白いので、今までサフィーが食べてきた市販のドッグフードも、サフィーの理想の基準と比較してみる。
- Purina Puppy Chow [2022年11−12月]. [エネルギー:375kcal/100g (387kcal/cup), 粗タンパク質:27.5%, 粗脂肪:12.0%, 粗繊維:4.0%, DHA:0.05%, カルシウム:1.1%, リン:0.9%, 穀物>肉類, 使われている肉類はBy Product(副産物)が主]
→今ならわかる。ちょっとこれはお話にならないね。だって、使用されている肉は副産物がなのだもの。まずこの副産物を使っていることが、『質が低いドッグフード』と広く認識されちゃっている大きな理由なのかもしれない。それから、穀物の方が肉(副産物)より多く入っている。。成分の割合はそこまで悪くはなさそうだけれど、オメガ3脂肪酸は入っていない。非常に安価だけれど、将来の健康への影響を考えると、サフィーには与えたくないドッグフード。将来かかる医療費の方が高くつきそう。
2. Wholehearted Large Breed Puppy [2022年12月-2023年1月].
[エネルギー:記載なし, 粗タンパク質:26%, 粗脂肪:16%, 粗繊維:5%, DHA:0.05%, カルシウム:1.2%, リン:1.0%, オメガ6脂肪酸:0.4%, オメガ3脂肪酸:2.5%, 生肉使用、肉>穀物 ]
→Petcoブランドのこのフード、エネルギーの記載が見つからないのが残念。脂肪が16%と、サフィーには高すぎる数値だ。タンパク質ももう少し欲しいかな。
3. Orijen Puppy Large [2023年1−4月?, 7月].
[エネルギー:376kcal/100g (451kcal/cup), 粗タンパク質:38%, 粗脂肪:16%, 粗繊維:4%, DHA:0.2%, EPA: 0.2%, カルシウム:1.2%, リン:1%、オメガ6脂肪酸:3%, オメガ3脂肪酸:0.8%, 生肉を使用, 肉>穀物>野菜・果物]
→超有名ブランドで、日本でも販売されているようだね。アメリカでは、大抵のランキングにはトップ5に入っていて、知識のなかった私は、そのリストを鵜呑みにしてこのフードを購入したんだ。でも、成分をよく見てみると、サフィーには合わないことがわかる。タンパク質が38%と、ものすごく高い。成長期にタンパク質は重要だけれど、30%までに抑えたい。サフィーは、ラブラドールなので、あまりタンパク質を摂りすぎると、骨格形成不全になる可能性が高くなるようだから、それは避けたいね。続いて、脂肪も高い。一応、脂肪は10−15%という値を設けたけれど、1歳に近くなってきたので、脂肪はその範囲でも、10%に近くなるように与えたい。ラブラドールは太りやすい性質があるので。また、ラベルをみると、おそらく豆が穀物として使われているようなんだ。それが、肉や魚がかなりふんだんに使われているせいか、穀物である豆の順番ががだいぶ後になっている。肉や魚からタンパク質。穀物として使われていたとしても、豆からもタンパク質。このフードのタンパク質量が多い理由が分かるよね。また、他のフードと比べたら、肉・魚:穀物の割合は、だいぶ穀物が低くなっているのではないかな。繊維に関しても、野菜や果物も使われているから、繊維の質が気になる。サフィーは、お腹がとても弱いからね。こうやってみていくと、世間で『質が高い!』と言われているドッグフードでも、全ての犬に合うわけではないことがよく分かる。
4. Hill's Prescription Diet i/d Digestive Care with Turkey Wet.
[エネルギー:384kcal/can, 粗タンパク質:5.0%, 粗脂肪:2.0%, 粗繊維:1.5%, 生肉使用、肉>穀物, オメガ3&6脂肪酸含む(比率は不明)]
→今回はドライフードだけで比較したいので、飛ばす。
5. Hill's Prescription Diet I/d Digestive Care Dry Adult & Puppy.
[エネルギー:360kcal/100g (367kcal/cup), 粗タンパク質:22%, 粗脂肪:10.5%, 粗繊維:4.0%, カルシウム:0.7-1.4%, リン:0.6-1.05%, オメガ3脂肪酸:0.1%, オメガ6脂肪酸:2.0%, 生肉使用、穀物>肉>野菜・果物]
→これは、処方箋のいるドッグフードで、市販のドッグフードと何が違うのかがとても気になっていたのだよね。さて、見てみると、タンパク質と脂肪がかなり低くなっている。これだけでも、お腹に負担がかかりにくくなっているね。そして、フードの粒の大きさも小さくなっているのだよ。これはやっぱり療養食で、健康な成長期の犬にはできれば、与えたくないかな。仕方なく与えたとしても、長期で与えるのは避けたい。サフィーは下痢がひどくなって、このフードを中止したけれど、成長のことを考えたら、良かったのかもしれない。
6. Purina Proplan Large Wet.
[ウェット エネルギー:475kcal/can, 粗タンパク質:10.0%, 粗脂肪:7.0%, 粗繊維:1.5%, DHA:0.012%, 生肉使用, 肉・魚>穀物]
→今回はドライフードだけで比較したいので、飛ばす。
[ドライ エネルギー:393kcal/100g (419kcal/cup), 粗タンパク質:28%, 粗脂肪:13.0%, 粗繊維:4.75%, DHA:0.1%, カルシウム:1.1%, リン:0.9%, オメガ6脂肪酸:1.8%, 生肉使用, 肉>穀物]
→さーて、このドッグフード、獣医がめちゃくちゃ推してるんだよね。何故だろう??ってずーっと思っていたんだ。謎が解けるかしら?まず、エネルギー。他と比べると、かなり高く設定してあるね。成長期には良いかもしれない。タンパク質も脂質もバッチリ。オメガ3脂肪酸の記載は見当たらなかったのだけれど、オメガ6で不飽和脂肪酸を補っているのかしら?その辺、私にはよくわからないけれど、それ以外はとてもバランスのとれたフードのようだわね。数字だけ見れば、サフィーには合っている。では、なぜ18回連続でひどい下痢になっちゃったのだろう?やっぱり原因がわからないなぁ。
7. Natural Balance Limited Ingredient Diet Salmon & Brown Rice Formula Puppy.
[エネルギー:374kcal/100g (385kcal/cup), 粗タンパク質:24%, 粗脂肪:12.0%, 粗繊維:4.5%, DHA:0.09%, カルシウム:1.2%, リン:1.0%, オメガ3脂肪酸:1.0%, オメガ6脂肪酸:1.8%, 生魚使用, 魚>穀物]
→ちょっとタンパク質が低いなぁ。。そのほかは良いようだけれど、成長期だし、やっぱりタンパク質はしっかり与えたい。
8. American Natural Premium Large Breed Puppy Recipe.
[エネルギー:349kcal/100g (436kcal/cup), 粗タンパク質:25%, 粗脂肪:14.0%, 粗繊維:3.5%, 生肉使用、肉>穀物, Fish Oilの記載はあるが、DHA, EPA, オメガ3、オメガ6の記載なし, カルシウムやリンの割合の記載もない ]
→これは友人からお薦めしてもらったもの。こちらも同様、知識のなかった私は、勧められたから、というだけで購入したんだ。さて、中身はどうなのかしら?あら、エネルギーがとても低いわね。タンパク質も低めの設定だわ。不飽和脂肪酸やカルシウムとリンの記載がないのも気になる。これでは何を与えているのかよくわからないものね。私が見落としているだけかしら?ということで、もし購入前に私に知識があったなら、選ばなかったフードなのだろうな。
以上、モエ子の市販のドッグフード分析でした。素人なので、見ている範囲がとても狭いけれど、これだけでも自分の犬にどのフードが合っているのかな?という基準が設けられるのではないだろうか。私は専門家ではないので、上記の分析は完璧に程遠いかもしれないけれど、こんな選び方もあるんだな、くらいの参考にしていただけたら、と思う。
だけど、やっぱり、まったくの無知で、周りの人の情報に振り回されてるより、自分の中で納得できるってのは、とってもスッキリするよね。
やってみてよかった!🥰