ナースのお仕事 燃え尽き症候群・重度うつ病

2022年8月

8月1日(月)『80点。寝不足で疲労↑。zolpidem 5mgでは3時間弱で目が覚める。覚醒時(6am)の疲労感が強い。ドクターに相談してみよう。本来ならzolpidemで7−8時間眠れるという。でも、私は3時間。』

8月2日(火)『30点。まったく集中力がない。』『3時間ぐらい自力で眠れた!起床後の今も、とても疲れている。日中、疲れたら迷わず眠ろう。』『ほぼ計画が実行できず・・。集中力がまったくない。書くこと、読むことへの意欲もほとんどない。入浴もしなかった。』

8月3日(水)『3点。かろうじて生きていた。』『朝ベッドの中で意識があった。午前5時にはもう体の疲れと頭痛があった。昨日より数段疲れている。集中力もない。ムードもあまり良くない。重たい。』『昨日からガクンと集中力と、物事に対する意欲の低下が見られる。読書も、書くこともほとんど手につかず、シャワーは浴びれたものの、入浴をする意欲はなかった。今朝は、体が重たいだけでなく、眠たくて頭もボーッと重く、頭痛までする。うつの回復が少し後退してしまったみたいだ。』『やっぱり調子悪い。ごはんもさらに美味しくなくなり、シャワーもお皿洗いも、すべてのことが苦痛に感じる。回復が少し後退しているぞ。』

8月4日(木)『0点。昨日は眠剤(zolpidem 5mg)を2350に服用し、眠った。今朝5時ごろまで寝たようだが、疲れ、気力はない。眠る直前、”もうこんな生活無理だよ。できないよ。”という思考が浮かんだ。とても弱気になった。せっかく色々なことを乗り越えて、たくさんのことができるようになってきたのに、また意欲が低下し、シャワーもお皿洗いも、洗濯物をたたむことさえも苦痛に感じるようになった。心底嫌になる。本にも、回復したり、後退を繰り返しながら良くなっていく、と書いてあったけれど、正直ここまで後退するなんて思わなかった。私だけは違う、数ヶ月で治るんだ、と信じている自分がいただけに、この後退は堪えている。あとどれだけ、この苦痛の中で生きて行くのだろう・・と思ったら、なんのために生きているのか、生きる価値なんてあるのか、この苦痛から逃れてもう楽になりたい・・と考えていた。ああ、危険なドツボのはまってしまいそう!と客観的な自分もいることだけが救い。悪い考えに自分が引き込まれていきそうで、怖い。これが重度うつ病なのだろうな。』『もし私にもしものことがあったら、私の持っている本全部は弟にあげたい。そんなことも昨夜ベッドで考えた。』『(元同僚の)L.と電話で話した。今仕事のことを話題にされるのは、正直ストレスになる。でも、伝えられなかった。』うちの中であげられるものは、本ぐらいしかなかった。

8月5日(金)『60点。死ぬかと思った。』『昨夜は、ストナの風邪薬シロップを23時に服用(健常時、眠れない時、もしくは眠らなければいけない時に、時々この風邪薬を飲んでいたことを思い出した。処方された薬は効かないけれど、これならば眠れるかもしれないと思い、服用してしまった。どうしても眠りたかった)。2時ごろに人生最悪のエピソードが起こった。それまで眠れなかったが、突然頭がズドーンと重たくなり、深いところに引き込まれる感じがした。続いて、手足が痺れ出し、体が熱くなった。そして、胸の辺りがどんどん重たくなり、呼吸ができなくなるのではないか、という恐怖に襲われ、強い眠りを避けるために、必死になって起きた。このまま寝たら確実に死んでしまう、と直感があった。ERに行くべきかどうか、呼吸が今にも止まってしまうのではないか、という思いから、パニックに陥りかけたが、必死に冷静さを保ちつつ、(友人の)ピノコに電話するもつながらない。そして、poison controlに電話をかけた。すると、すぐに救急車を呼び、病院に行くように言われた。しかし、その時点で5分以上経過。呼吸をしている。PCで抗うつ剤と風邪薬の同時服用は安全かを調べると、安全とのこと。もし、ERに行くとしても、運転は無理なので、救急車を呼ばなくてはならない。(アメリカでは救急車を呼ぶにも有料。多額の金額を請求される。これで何ともなかった時のことを考えて、救急車を呼ぶことを躊躇した。)結果、家で様子を見ることにした(これは、絶対におすすめできないし、本当に危険なことなのだが、ICUで5年勤務した経験もあることから、自分自身をアセスメントして、様子をみようと決めた)。でも、ものすごく怖かった。ベッドに戻った時に、もしこのまま目を覚さないことがあったとしたら、思い残すことを言わずに死んでいく。それだけはしたくない、と強く思った。そして、弟に電話した。とらない。テキストをした。事情を説明した上で、世界一愛していること、本をあげたいことを伝えた。すると、思いを伝えたせいか、もう何があってもいいと安心することができた。朝、目を覚ました。まだ、ものすごいショックの中にあり、震えていた。弟と話した。話しながら、大泣きしている私がいた。シャワーを浴びた。10時からのマッサージの予約をキャンセルし、精神科の主治医に電話した。IOPの開始を今か今か、と待っていた。時間がとても長く感じた。ようやく0930になって、IOPに参加し、この恐ろしいエピソードを話した。話しながら泣いていた。この経験ではっきりわかったことは、”私は生きたいんだ!”ということ。生きていて良かった。』『昨夜のエピソードで震えているし、ショック期にいるようだが、気分はかなりいい。』『調べてみた結果、(服用していた抗うつ剤の一つの)escitalopramとdextromethorphan(咳止め)(セトナの風邪シロップに含まれる成分の一つ)の混合による、セロトニン・シンドロームだと思われる。Barns & Nobel(本屋)に行った。日本のスーパーに行った。お皿洗いの苦痛なし。味と匂いがした。人混みに1時間以上いられた。シャワーを浴びることができた。→パーフェクトだった。』セロトニン・シンドロームによって、セロトニンの量が急激に上がった結果、恐ろしい症状が出た。これによって、最悪の場合は死に至ることから、私の死の直感は間違っていなかったであろう。しかし、その後は、健常時のとても調子が良い時のように、気分は非常にすぐれ、すべてが素晴らしく感じられた。おそらく、セロトニンの値が高かったために起こった症状ではないか、と考えている。2日間、調子の良い日が続いた。この日、パピコとピノコとも話し、もしもの場合に備えて、口頭でだが、死後の手続きや片付けのお願いをした。本来ならば、遺書を作成しておくべきだろうが、まだ遺書は作っていない。

8月6日(土)『90点。昨夜は、とても心地よい眠気があり、自然に(眠剤なしで)眠りについた。起床時には、うつにかかる前の健康時と同じく、ぐっすりと眠れた感じと、スッキリ感があった。ベランダに出て風に当たると、表現できないくらい気持ちが良かったので、すぐにお散歩に出た。0900から雨との予報だったため、約1時間のお散歩をした。0822出発、0926帰宅。お散歩は7月10日以来、約1か月ぶりに歩くことができた。帰宅すると、間髪入れずにWhole Foodsへ食材の買い出しに出た。お散歩中、また以前のように、手作りの健康な食事がしたくなり、お料理ができるような気がしたから。とりあえず食材を家に揃えておいて、お料理への意欲が少しでも湧いたら、それを逃さず、行動できるようにしておきたい。それでもし意欲が湧かず、食材が無駄になったとしてもいいと思えた。そして、今セロトニンが多いうちに作り置きをしておきたかった。またいつセロトニンの量が下がってしまうかわからない。1日1日を生きるのみ。食材を買って、帰宅して、ブランチを用意した。昨日日本のスーパーで買った、お魚の塩焼きとお寿司に加えて、自分で厚焼き卵とお味噌汁を作った。最高!』

8月7日(日)『60点。昨夜は2320頃就寝。0645起床。スッキリせず、不眠状態。一晩中1時間ごとに起きてしまい、非常に眠りが浅かった。』『0700にお散歩に出発。今日は長いコースを歩いた。昨日のような爽快感は全くない。セロトニンちが低下したのか?』『Quviviq(新しい眠剤)が届いた。』『体重が増えすぎて、お散歩中体が重くて仕方ない。でも、今美味しく食べられるうちに味わって、栄養を取っておきたい。セロトニンが低下すれば、食事の味も分かりずらくなるから。』

8月8日(月)『80点。眠気は残るが、よく眠れた感じ。昨夜2150にquviviq 50mgを服用し、2230に眠気が来て(40分後)眠りについた。0220にトイレに起きるが、ベッドに戻るとまたすぐに眠れた。0530にまた目が覚めるが、目を閉じ、0630に目を開けた。眠たい感じもするが、エネルギーはバッチリ!』『Quviviqの副作用で一日中眠たい。』

8月9日(火)『80点。7時間睡眠とるも、疲労感↑。』『職場のマネージャーにテキストの返信をした。9月半ばには職場に戻れるかも、と言った。けれど、本当にオンコールを月に何度もこなしたり、ひどい時は、26−28時間ストレスにさらされ続けながら働き続けることは、私にとって価値のあることなのかな?健康を崩してまでするお仕事って何?このお仕事を辞めてもいいのではないか、と考えがよぎり始めた。』

8月10日(水)『80点。昨夜2015にQuviviq 25mgを服用し、2050に就寝。0130と0500に2度中途覚醒。0530起床。』『やっぱり1030ごろになると疲れのピークになり、横にならないと間に合わない。』『ドクターがセロトニン・シンドロームを真っ向否定。抗うつ剤と風邪薬でそんなことになるはずがないという。でも、私もこれは譲れない。実際に調べて、その危険性が書いてあったし、セロトニン・シンドロームの症状が出て、死にかけたのは確かだもの!』

8月11日(木)『90点。中途覚醒4回。この感じに慣れてきたのか、起きやすくなってきた。』『歯列矯正(Invisalign)終了!』

8月12日(金)『90点。甘いものが止まらない!体が欲しているのだろうな・・。体重がかなり増えているけれど、様子を見てみよう。』『アポロからの小包を探しに出かけた。体が軽く、フットワークも非常に軽い。アポロからもらった小説を2時間くらいで読んだ。アポロのお母様からのプレゼントも入っていた。ありがとう!』『アポロにお礼のお手紙を書いた。お手紙を書く、なんて何年ぶりだろう??』

8月13日(土)『90点。集中力が高かった。ササっと行動できた。2.5時間歩くことができた!』『運転していたら、奴(職場で嫌がらせをされた、J.)を見かけ、目が合った。それだけなのに、心臓が止まりそうだった。私、何もしていないのに、どうしてパニックになるの?』

8月14日(日)『30点。今朝は、覚醒時からとても疲れている。歩くこともしなかった。その代わり、ベッドで体を休めることにした。』『やけに眠い。おそろしく眠い。遅い朝食の後、やる気が湧かず、ボーッとしていたら、強烈な眠気に襲われて、お昼寝をした。寝たらスッキリした。』

8月15日(月)『30点。ボーッとする。倦怠感↑。』『一日中 low energyで、怖いくらいに疲れている。』

8月16日(火)『20点。何度も中途覚醒した。しかも、考え事をしていて、それが止まらない。朝覚醒時も、起床時も恐ろしいほど疲れていて、よく眠ったという感じもない。約11時間もベッドの中にいるのに。体重は最高記録を更新中。』

8月17日(水)『20点。今朝も少し頭がボーッとするけれど、昨日よりはスッキリしている。昨夜は悪考に支配されることはなく、むしろワクワクした、面白く、笑えるようなおかしな気分に襲われた。睡眠中、覚醒した時に笑っていたような気がする😀。』『体重がまた増えてしまったが、歩くだけの意欲が今朝もない。こういう時は、心良くスキップする!体重は、食欲がコントロールできずに、お菓子や炊き込みご飯を食べたせいだろう。健康が戻り、普段の生活ができるようになれば、また元に戻るだろう。今は健康を取り戻すことが最優先。体重は二の次だ。』体重の増減はうつ病投薬中に起こる代表的な症状の一つ。食欲をコントロールすることが難しくなる。

8月18日(木)『15点。一日中書きまくっている。無駄な時間などない。』

8月19日(金)『30点。ドクターから、旅行の許可を得た!』『食欲が減ってきているみたいだ。でも、無理に詰め込んだ。低血糖が怖い。』旅行に行くことは奨励されていた。特に私は、一人暮らしで、本当に誰とも会わず、ずっと家に一人で引きこもっていたので、療養のためにも外に出て友人と楽しい時間を過ごしなさい、と言われた。

8月20日(土)『70点。パピコからの小包第2便が届いた!彼女の優しさに、本当に支えられている。お礼のお手紙を書いた。明日、空港から出そう。』

8月21日(日)『70点。無事に到着。久しぶりにマーブルと会う。飼っている犬となんだかとても気が合う。人生で初めてワンちゃんを可愛いと思った。』(ここには書いていないが、空港の人混みはとてもきつかったことを覚えている。)

8月22日(月)『50点。睡眠時間<1時間。朝起きると、窓からは湖が広がる壮大な景色が広がっていた。湖の辺りでボーッとした。人生初、犬のリーシュというものを引いて犬のお散歩をした。』『午後、具合が悪くなる。気持ち悪いし、頭痛はするし、食欲がない。お昼寝をしたらスッキリしたが、食欲はないまま。』『お夕飯は湖のほとりでキャンプファイヤーをしながら、マーブルが作ってくれたハンバーガーを食べた。ハンモックも心地よかった。私は一体、人生をどういきたいのかを考えていた。犬、ものすごく可愛い。』

8月23日(火)『40点。睡眠時間、1時間。自然が素晴らしい。来て良かった。』『マーブル曰く、私は以前と全く違うらしい。以前は、どんなことにも楽しく反応し、ケラケラ笑い、ドライブ中もずっとおしゃべりしていた。でも今は、とにかくフラットなのだそう。ずいぶん話すように頑張っていたのだけどな・・。私はどれだけHappy personだったんだろう???』

8月24日(水)『40点。睡眠時間、2時間。』

8月25日(木)『50点。IOPに参加した。』

8月26日(金)『70点。ヒューストンへ。飛行機の中でパニックになりそうに。AirPodとBrain Syncに助けられた。』誰かが近くで電話で話をしているだけで、ドキドキして落ち着かなくなり、汗がじっとりと出る状態だった。

8月27日(土)『30点。休む。とにかく休む。』

8月28日(日)『40点。旅行前のリズムを少しでも取り戻す!』『今やっていることが、10年後の私を作る。いい種まきをする。』

8月29日(月)『50点。』

8月30日(火)『40点。O子さんとテレビ電話で話した。うつであることを話した。彼女のアイディアに度肝を抜かれた。』O子さんもとても人生経験豊富な方で、他の友人とはまた違った角度から、特に社会復帰後について、たくさんのアドバイスをいただいた。

8月31日(水)『40点。吐き気がする。O子さんと話した。』

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