アメリカ日常生活

褒められて、ハッピー!

あなたは、褒め言葉を素直に受け取ることができますか?

私のブログは、日本、アメリカ、東南アジア、南米、時々ヨーロッパと、読んでくださる方もだんだん広がってきている。

日本とアジア圏以外に長く住む方には、日本にいたときより、『褒められる』ということがもっと身近になった人が多いのではないだろうか。

私は日本で育ち、成人してからアメリカに渡ったので、特に引っ越してきた当初は、アメリカの褒める文化に慣れずにいた。

褒められる度に、『そんなわけないでしょ!?』と本気で思い、強く否定していたのである。

それがアメリカ文化にもみにもまれた結果、褒められれば、素直に『ありがとう』と言えるようになり、また、気付かぬ間に、すっかり褒める側の人間になっていたのだ。

レストランに行っても、外を歩いていても、素敵だな、すごいな、と思ったら、すぐに相手に伝える。

そして、『褒められたことを受け入れないのは、損』とさえ、思えるようになった。

数ヶ月前、日本から、ご近所に引っ越して来られたご家族がいる。

旦那さんとはほとんど面識がないのだが、サフィーとお散歩をしていると、どういうわけか、奥さんと幼稚園に通うすみれちゃんとはよく出くわす。

奥さんはものすごくお上品で、すみれちゃんはおしゃべりが大好きなとっても可愛い女の子。

私はこの2人に会うのをとても楽しみにしている。

2人は引っ越してきて間もないけれど、環境の変化も、特に苦労なく乗り越えているように見えた。

実際にすみれちゃんは幼稚園にも通い出し、まだまだ英語はできなくとも、お友達をいっぱい作って楽しんでいる。

すみれちゃんママも生活に必要なものを買い揃えたり、幼稚園の手続きをしたり、車の免許を取ったり、自身の語学のお勉強を始めたりと、聞いていて、ものすごく頑張っているなぁ・・といつも関心していたのだ。

というのも、アメリカに長く住んでいれば、駐在さんの奥さんも多く見てきたわけで、その中には、新しい環境に慣れずにノイローゼになる人も多くいた。

そりゃそうでしょう。

英語が堪能であったり、海外に住んだ経験のある人ならまだいいけれど、たいていの場合、奥さんは、言葉も通じない中、旦那さんと子どもを支える役割を担っている人が大半だ。

また、最近はSNSが普及したことで、よく耳にすることもあるだろうけれど、特にアメリカでは、差別を感じることが必ずどこかで出てくる。

アメリカ人でも、日本人でも、親しくできる人ができれば良いけれど、学生と違って学校で友人と出会う機会もなく、家庭の中だけにこもっていれば、自然と自分の世界が狭まっていくしね。

そして、駐在さんのご家族同士の付き合い方も、簡単ではないはずだ。

ご近所の奥様方と付き合わないわけにもいかないし、かと言って付き合えば、小さなことでもすぐ噂になってしまう。

山下清よろしく、ほぼどこにも所属せず、汚い格好で、犬と一緒にふらふらしている私は、まぁ、日本人コミュニティーではきっと色々と言われているのかもしれないけれど、生活に影響することもないから、周りを気にすることもなく生活することができる。

そんな風来棒な私からしたら、駐在ワールドという特異な環境に新しく入ってきて、弱音を吐くこともなく奮闘しているすみれちゃんママのお話を聞くたびに、深く関心してしまうのだ。

そんな気持ちをすみれちゃんママに伝えると、全力で否定されてしまう。

『そんなことないですよ!そんなこと言ってくれるの、モエコさんだけです!』

それは謙遜かもしれないけれど、すみれちゃんママの言葉からは、本気で「私の頑張りなんてまだまだです!」っていう気持ちが溢れている。

それを聞いていると、『こんなに頑張っているじゃないの〜』って、抱きしめたくなってしまうんだ。

最近、すみれちゃんママが、体に異変が出たことを教えてくれた。ストレスが原因だ。

『あああ・・、やっぱり・・。無理もないよ・・。新しい環境でたくさん頑張ってるものね。これもしたし、あれもしたでしょ?ちょっと頑張りすぎちゃったから、体が信号を出してくれたんだね。』なんて話した。

アメリカで長く生活していると、お店に行ったって対応は超テキトーだし、約束だって平気でドタキャンする。発言には根拠がないことが多いし、天候が荒れれば、病院勤務だろうが欠勤者続出。。最初は戸惑うのだけれど、そのうち『私、無理しなくていいんだなぁ。。』って思える時が来るのだよね。

日本で培った価値観が、ガラガラと崩されていくって言うのかしらね。

日本人はとても勤勉で、マナーも守り、他人に対しても柔らかに接する人が多い。だけど、悲しいかな、裏を返せば、自分の気持ちを押し殺し、周りの目を気にしすぎ、根を詰めて頑張りすぎてしまう。

アメリカ人のようにテキトーになれ、なんて言うつもりはサラサラないけれど、アメリカ文化の、肩の力を抜いて楽しいことをどんどん追求していく奔放さと、周りに振り回されずに自分をとことん大切にすることを、上手く日本人の素晴らしい気質に乗っけられるようになったら、儲けものではないか、なんて思うんだ。

つまり、何が言いたいのかというと、周りからの褒め言葉は、どんどん素直に受け入れていこうよ。

ちょっとくらい勘違いしたっていいじゃない?

頑張っている自分を、どんどん認めて、たくさんたくさん褒めて、もっともっと優しくするの。

今まで以上にハッピーになって、パワーアップすること間違いなしよ。

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