(『ラスボス、課題5』のつづき)
2023年4月26日(水)
ビデオ課題を提出した翌日に、合否判定が出た。私の予想とは完全に相反する結果になった。
不合格になるかな、と思っていた課題4(店内歩行)と課題5(レストランでの振る舞い)が合格していた。非常に驚いたが、それ以上に嬉しい。
しかし、余裕だろうと思っていた、課題1(おすわり、30秒以上の待て、おいで)、課題2(おやつなど、気を引くものを床に置き、そのそばを気がそらされることなく歩行する)、課題3(車の乗降)は不合格となってしまった。
コメントは、提出した各課題ビデオにつくのかと思ったら、そうではなく、全体に対するコメントがメールで書かれているだけだった。それによると、課題ビデオは全て外で行い、撮影すること、とあった。提出した課題1と2のビデオは、私が室内で撮影したものを提出していたので、不合格となっていた。ちなみに、初めのディスクリプションにはその説明はなかった。了解した。
しかし、課題3については、特にコメントが書かれていなかった。私は、これは合格ラインに達しているものと思っていたので、何をどう改善するべきなのかさっぱり解らなかった。そこで、オンラインコースを運営する学校に電話を入れた。
すると、ビデオ課題は、サフィーが実際にサービスドッグとして活動している姿を審査することが目的なので、課題3の車の乗降も、日常生活で実際に車を乗り降りするように、周りの安全に気をつけながら、撮影してほしいとのこと。犬が車に乗り、飼い主がドアを閉めて、犬が車を降り、またドアを閉めて、去る、という一連の流れが必要と説明を受けた。
『なるほど!それは納得。』お礼を言って、電話を切る。
午後、早速駐車場に行き、課題3のビデオ撮影をした。ご指導いただいた通り、今度は車のドアをきちんと閉めることを含めて撮影した。課題3、終了。
せっかく屋外の駐車場にいるので、ついでに課題1と2にも挑戦してみることにした。
ここで、サフィーは今まで屋外で、StayやLeave itをしたことがないことに気づく。
実際に挑戦してみたが、外に出るだけで、一気にハードルが上がる。触覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚の全てが刺激されて、集中力がかなり落ちる。サフィーにとって、課題の中でレベルが低いと思っていた課題1と2が、実は一番難しいのではないかと感じた。
家の中では簡単にできた30秒の待てができない。いろいろなものに気が取られて、始めは5秒の待ても難しかった。しばらくすると、30秒の待てもできるようになったが、成功するまでになかなか時間がかかった。
課題2も同様だった。そして、ビデオを再提出するなら、もう少しだけハードルを上げてみようと思った私は、今回は、大好きなおやつに加え、けっこうな量のパンを障害物に選んだ。そして、その周りを2周することにした。合格するならば、相手が確実に納得できる訓練結果を映像に残したかったのだ。また一から、その障害物は食べてはいけないものだと認識させるところから訓練を始めた。そのため、こちらも時間がかかった。さらに悪いことに、車の乗降ビデオを撮った時からしばらく時間が経っていたので、サフィーの集中力も切れ、休憩を挟みながら、ゆっくり訓練をした。とても時間がかかったけれど、最終的に納得のいくビデオは撮れた。
駐車場で撮影したので、課題1と2に関しては、また再提出という可能性もあるが、せっかく撮影したし、とりあえず不合格の3つの課題のビデオを今日中に送ることにした。やっぱり、スピードは大事だから。
3つのビデオをアップして、提出ボタンを押した。結果は、また48時間以内に来る予定。
(『第二回ビデオ課題合否判定』へつづく)