先日、うつ病の生活を知っていただくために、日記を起こしたのだが、もっと目に見える形で伝えることはできないだろうかと考えた。
結果、私が2022年6月13日〜12月25日まで日々つけていたスコアを、グラフにしてみることにした。
こんなん出来ましたけど〜。題して、『重度うつ病の気持ち悪さを表したグラフ(2022)』😆
出来上がったグラフを見てみると、表現したかったジェットコースターのような激しい日々が上手く描き出されたのではないだろうか。
日記を読んでくださった方には解ってもらえるかもしれないが、ゆっくりと回復傾向にあるものの、良くなったと思えば、すぐに悪くなる、という気持ちの悪い状態を永遠と繰り返す。
これがうつ病。
うつ病は目に見える怪我をしているわけではないので、なかなか理解してもらえないこともあるし、中には『あいつは怠け者だ』と決めつけてくれる人もいるようだ。
けれど、グラフを見ていただければお分かりの通り、うつ病者の日々は、恐ろしく起伏が激しい。息をつくのもやっとで、身体的な苦痛、精神的な苦痛、容姿の変化などに幾度となく心が折れる。どうにか自分を励まして、また、家族や友人からのサポートを受けて、時には死の恐怖と闘いながら、乗り切る努力をする。
うつ病の重症度によって変わってくると思うが、私個人の経験で言うと、とにかく毎日安全に生きることに必死なのだ。
このブログを読んでいる方の中には、『うつ病の生活ってどんな感じだろう?』『大切な人がうつ病になり、助けになりたいがどうしたらいい?』『職場の同僚がうつ病になってしまった。どう接したらいい?』なんていう疑問や悩みを持つ方がおられるかもしれない。その時は、ほんの少し、この割れたガラスのような形のグラフを思い出してほしい。
またうつ病患者のサポートについても記事を書こうと思うが、ここでもし簡単にその疑問に答えるとしたら、私はあなたに、どんなに不出来あったとしても、この苦しい時間の中で出来たことを受け入れてほしい。怠けているように見えても、あなたの価値観で意見を押し付けないでほしい。何も言わなくても良いから、ただ愛を持って寄り添ってくれるだけで、心が落ち着くことを知っていてほしい。
例えば、実際にこんなことがあった。
その日は精神科の予約が入っている日で、鉛のように重たい体を起こして、やっとの思いで着替えることができた。一番に手に取ることが出来た、よろよろのTシャツとジーンズ。出掛ける準備をしている時に、友人のマーブルからビデオ電話が入った(マーブルは私を心配して毎日電話をくれていた🥰 優しいね)。『今からクリニックに行くんだ』と言った私にマーブルから放たれた言葉。『着替えたほうがいいんじゃない?もっとちゃんとした格好をした方がいいよ。』その時の私の心の中を、想像できるだろうか?
『・・・』しばらく言葉が出なかった。そして、『😱😱😱😒😒😒😒😡😒😒😒😒😒😒😒😒😒😡😡😒😒😒😒😡😒😒😒😒😒😒😒😡😒😒😒😒😡😡😡😒😒😒😒😒😒😒😒😒😒😒😒😒😒😡😡😒😒😡😡😡😡😭😡😡😡😭😡😡😡😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭』。ショックと、虚無感と、怒りと、悲しみ。いろんな想いが混じりあう。ただ、言い返すだけの力のない私は、ものすごく泣きたくなるような気持ちで『これでいいんだよ』とだけ小さく答えておいた。
この表現の仕方は、実際に経験した人にしかわからないと思うのだけれど、着替えるだけで『痛い』のだ。実際に痛いわけではないのだけれど、どういうわけか、間違いなく、『痛い』のだ。体は重たいし、この上なく不快。なんとなく伝わるだろうか?
そんな私にとって、今私がどんな格好をしようが、正直どーーーーーーーでもよろしいことだった。もっと言えば、最低限の部分が隠れて、法に触れさえしなければ、もうそれだけで良かったくらいだ。たった今、私にとっての最優先事項は、私の格好でも、髪型でもなくて、医者に行く、というたったそれだけこと。世間体を気にしている余裕なんか、これっぽっちもなかったのだ。
だってそうでしょう?骨折して、足が変色(内出血)し、まだパンパンに腫れ上がっていて、痛みを訴えている人が目の前にいたら、『着替え直したほうがいいんじゃない?』なんて絶対に言わないよね。
うつ病はただその痛みが外から見えないだけ、なんだ。
マーブルは今でも大切な友人。愛情を持って真剣に向き合ってくれていることも、私には伝わっている。でも一方で、『うつ病のことを本当には理解してくれていないんだな・・』と思わざるを得ない。そういうことをマーブルにも分かって欲しくて、散々話し合ったし、そういう言葉や行動がつらい、ということも正直に伝えたことが何度かある。泣きながら訴えたこともあった。その時は理解してくれているようなのだが、結局はいつも同じことを繰り返した。
マーブルは私にとっても、かけがえのない存在。だけど・・うつ病を理解している、と自信を持って思い込んでいる人が、また、その人にとって私が大切であればあるほど、『もっとこうした方が回復するんじゃないか?』という自己流の手法を真剣に押し付けてしまうのだと思う。だって、また元の私に戻って欲しい、という願いが強いのだもの。その気持ちは、私にも痛いほど通じている。
だけど、それはつらいんだよ😢そこに愛があったとしても、キツイんだよ😭その言葉が、強烈な悲しみに変わって襲ってくるんだ。
『なんで分かってくれないの?私、一人で着替えまでできたんだよ』って、泣きたい気持ちになるんだ。当たり前のことが出来なくなってしまった自分が、この上なく情けなくて仕方がなくなるんだ。
私とマーブルとのやりとりはとても面白いと思うし、これはこれで学びが多くあると思うので、このブログでもちょくちょく出していこうと思うが、マーブルとの間には、そういう難しさが結構あった。その度に、『ああ・・一人暮らしで良かった・・』と感じていたことは胸の奥にしまっておくことにしよう。
結局さ、自分が上手に受け入れて、変わるしかないのだよね。相手を変えることは、簡単じゃないしね。自分のことは自分が一番よく理解してあげて、自分で大切に守っていくしかないんだよ。
『もし私が、マーブルと似たタイプの、逆らえない立場の家族と一緒に暮らしていたとしたら・・例えば、親だったとしたら・・、私の心は立ち直れないぐらいズタボロになっていただろうな』と何度も思った。
もし今、そんなタイプの人と同居していて困っている人がいたら、かかりつけ医に相談してみることを強くオススメする。
今回グラフを作ってまで伝えたかったことは、こういった見えづらいことを少しでも分かってもらいたかったから。上のグラフを見てもらえば分かるように、その形はまさしく心室細動の如く、激しい。心室細動は死につながる不整脈(AEDを使ってショックを与えるのも、この時ね😉)。うつ病は外見に、大量に流血している等の、緊急性を持って対処しなければならない症状はほぼ現れない。だから、とても分かりにくいけれど、精神的なハートアタックが起こっていると思ってくれていいのではないかな。
くれぐれも、うつ病者に間違った知識を押し付けて、回復を妨げることだけは避けていただきたい。
また、現在うつ病に苦しむ方がいらしたら、どうか希望を持ってほしい。あなたの苦しみは百も承知だけれど、とにかく生きてほしい。回復の進度は、その重症度によっても大きく変わってくるけれど、とにかく休むことを最優先にすること。その上で、治療を根気よく続けていれば、アップダウンを繰り返しながらも、少しずつ、少しずつ、良くなっていくはず。
かくいう私も、まだ治療途中の身。『きっと今は、今までの自分よりも、より輝く自分になるために必要な時間なのだ』と思うことにしている✨ともに心と体の健康を取り戻そう🌸